AkaneBooks 本を読むための机
読書の机

売るためではなく、読むために並べ直す。

小説も、記録も、思想も、随筆も、漫画も、同じ一枚の机の上にあります。棚を五つに分け、判型と造本の言葉をそろえ、どこで買うかまでを一続きで書く読書誌です。

夕方の弱い光のなかで、木の机に積まれた文庫本と単行本。いちばん上の一冊にはまだ赤い帯が巻かれている
机の上に残った半年分。まん中の一冊に巻かれている赤い紙が帯で、版元が声を張り上げるための場所です。外して捨てるか、挟んで残すかで、その本の将来の値段まで変わります。
01

三つの入口

読書に戻ってくる人の入口は、だいたい三つに分かれます。何から読めばいいのか分からない人、言葉のほうでつまずいている人、そもそも一冊目が決まらない人。どの道からでも机にはたどり着きます。

見取り図

日本の本を読むための見取り図

何が出ていて、どんな形で売られていて、どこに行けば手に入るのか。棚がただの背表紙の壁に見えているうちは、まずこの一枚から読んでください。この雑誌の全記事への入口も兼ねています。

全体の地図

言葉

本の言葉。単行本、文庫、新書、奥付、帯

四六判とA5判は何が違うのか、上製本と並製本で何が変わるのか。書店と古書店で毎日使われているのに、どこにも説明が書かれていない言葉をまとめました。

用語集

一冊目

最初の一冊の選び方

短くて、終わっていて、途中でやめても構わない本から始めるのが確実です。読書が続く人がやっていることは、意志の強さではなく選び方の癖でした。

はじめての読書

02

ジャンル手帖 全五巻

本屋の棚は出版社の都合で分かれています。読む側の都合で分け直すと、だいたい五つになりました。物語、記録、考えかた、日常、絵。この五冊で日本の本のほとんどが説明できます。

第一巻

小説を読む

言文一致から現代の芥川賞まで。読む順番に迷ったときの、いちばん外れの少ない道筋を引きました。純文学と大衆文学の線引きについても書いています。

物語の棚

第二巻

ノンフィクションを読む

評伝、ルポルタージュ、記録文学、紀行。小説より遠くまで行ける本があります。事実に取材した本の五つの型と、その見分け方。

記録の棚

第三巻

人文書と新書を読む

思想も歴史も社会科学も、入口はほとんど新書です。岩波新書が一九三八年に何を始めたのか、そしてどのレーベルから入るのがいいのか。

考えかたの棚

第四巻

随筆と日記を読む

『枕草子』から現代のエッセイまで、日本語がいちばん長く続けてきたかたち。何も起きない文章を面白く読むための、ごく実際的な手引き。

日常の棚

第五巻

漫画とライトノベルを読む

掲載誌が読者層を決め、読者層が絵柄を決めてきました。単行本、文庫版、完全版、愛蔵版の違いと、どれを買えば後悔しないか。

絵の棚

03

買うところで、読書は決まる

日本の本は再販売価格維持制度のもとで売られているので、新刊はどこで買っても同じ値段です。だから店選びの基準は値段ではなく、在庫と、速さと、棚をつくっている人の顔になります。

案内

本はどこで買うか。書店、古書店、ネット書店

大型書店、独立系の小さな店、古書店と神保町、ネット書店、電子書店、そして無料で読める青空文庫と図書館。それぞれが本当に得意なことと、正直に苦手なことを並べました。

買う場所の比較

案内

日本の本が英語になるまで

翻訳者、海外の版元、助成のしくみ。日本語で書かれた本がどんな手続きを経て別の言語の棚に並ぶのか。日本語で読む側にとっても、自分の本棚の見え方が変わる話です。

翻訳と海外出版

  • 5ジャンル手帖の巻数
  • 18いま読める記事の本数
  • 1927岩波文庫が創刊された年
  • 0広告記事と提供記事の本数
04

読むためだけでなく、持つために

好きな本ができると、内容だけでなく物としての本が気になり始めます。奥付の刷数、糸かがりか無線綴じか、函があるかないか。そこから先は、少しだけ知識が要ります。

目利き

初版第一刷の見分け方

奥付のどこを見れば刷数が分かるのか。版と刷は何が違うのか。そして、初版であることが本当に値段になる本と、ならない本の境目はどこにあるのか。

奥付を読む

目利き

全集、愛蔵版、箱入り本

個人全集、選集、特装版、函入り。長く持つことを前提にした版はどこが違うのか。中性紙と糸かがり綴じという、寿命を決める二つの条件から説明します。

版のかたち

本棚に詰まった背表紙の接写。文庫と単行本が混じり、何冊かが少しだけ前に引き出されて番号が見えている
背表紙は持ち主の性格を語ります。並べたときに一枚の絵になる装丁は、全巻そろえさせるために版元がいちばん古くから使ってきた手です。
05

机の外へ

棚の分類が済んだら、あとは読む時間をどうつくるかという話になります。夜の二時間、季節ごとのフェア、書き手の顔ぶれ。そのための四枚。

夜ふけの一冊

一晩で読み切れる短い名作から、三日かかる長編まで。所要時間別に並べた日本文学の入口です。

日本文学

はばたく書き手たち

樋口一葉から宇佐見りんまで。いま日本語でいちばん読まれている書き手の多くは女性です。

作家案内

書評

一冊につき一つの判断。点数はつけません。誰に向くか、どこでつまずくかだけを書きます。

読んだ本

新着と季節

夏の文庫フェア、秋の古本まつり、冬のベスト企画、春の本屋大賞。読書の一年の暦です。

読書の暦